前回の記事から音楽ニュースサイト「UROROS」での掲載も決定した関係で、インタビュー記事に関しては内容を変えてお届けしていく予定です。


UROROSの方では、
〇インタビューのメインとなる音源について

音楽八分目の方では、
〇ゲストの人間性にフォーカスした、よりパーソナルな内容
〇UROROS内では収まりきれずカットするのも勿体ないこぼれ話

を中心にまとめていこうと思います!
ですので、UROROS→音楽八分目の流れで両方見るのがベストです。
今まで一本がっつりとまとめていた記事を、テーマに分けて掲載を変えただけなので、
文量も調整されて見やすくなっているかと。。


さて、前置きが長くなってしまいましたが今回のゲストは、東京が誇るスウィートでクールなロックバンドKoochewsenのVo/Gtのriyoさんをお招きしました。

まずはUROROSから!
Koochewsen riyo(Vo/Gt)インタビュー。「sweet illusion」が見せた愛のかたち

こちらではそのテーマで載せきれなかった部分に加え、先日完成したばかりのソロアルバムについて(インタビュー当時は制作途中でした)のお話も伺っております!


riyo_Asya

riyo(Koochewsen Vo/Gt)
http://koochewsen.onamae.jp/index.html

https://twitter.com/riyo_koochewsen


――「街」というキーワードも持ってきました。
riyoさんはいろんなところに行かれると思うんですけど、そんなriyoさんが描く街っていうのはどんなイメージなのかと。

riyo やっぱりいびつなものに思いますよね。
場所にもよりますが、どうしてもイルなものとして捉えちゃうんですよね。
山によく行くんですけど、山から街を見たときにすごい不自然なんですよ。
建物がギザギザしてるさまとか、ちょっとずつ広がっていって自然が侵食されてく感じとかが、ガンみたいに見えてしまって。
矛盾するんですけど、そういうものを愛していこうと歌ってはいるんですよね……。

――そうですね。さっきまでの話だと確かに。

riyo もちろん好きな街もいっぱいありますよ。
バイブスじゃないですか結局。やっぱり下町とか人間味があるところが好きですね。おっちゃんとかと気さくに喋ったりとか挨拶するようになったりとか。
四角四面というかスクエアな場所って、よそよそしくてノーバイブスなんですよね、コンビニもノーバイブスだし。そういうものに対してはアンチな自分がいて。
たぶんそれは人間らしくないからなんですよね。

――歌っている内容も、街が素晴らしいというわけではなくて、そんなイルな街でも生き抜いていこうぜっていうようなメッセージを感じます。

riyo そうですね。生き抜いていこうって感じですよね。やっぱり現代を反映しているのか、そのいびつさって現代人っぽい。

――「sweet illusion」の最後にもちらっと街の風景が出てきて。
(“交差点 歩道橋 雑居ビル 甘い君の姿”)
愛の話と結びつけて、こういうことだよな!って腑に落ちました。

riyo そう、ほんとこういうこと!マインドフルなんですよ。目の前のことをもっと見ていこうというか。

――そういうのも愛の対象になりうるんだよなって思わせてくれたというか。

riyo これは自分に対して言い聞かせている言葉でもあります。
自己暗示のようなもので、これも精神のリハビリですよね。
音源にしてリリースもしたらやっぱりライブでも何回も歌うことになるし、言霊って絶対あると思うから、自分の口から発せられることは全部鏡だと思うんですよね。
気持ちとか話す言葉とか感情とか全部同じものが返ってくると思っていて。
だからこの曲を作って一年以上経ちますけど、跳ね返ってきてますもんね……俺が送ったものを大宇宙が跳ね返してくれるんですよ。笑

――大宇宙!笑 やはり歌っていて改めてハッとするようなことがあるわけですか。

riyo ありますあります。だから作って良かったなって。
宇宙が広がっていくのと同じ量の愛が存在しているわけだから。すごいですよ。




――Koochewsenは過去曲の再録もしたりしますよね。ライブでももちろん演奏されますし。

riyo あの頃の曲をライブでやって、自分でもやっぱスゲェなって思うときがありますよ。
頭がホントおかしかったんだろうな……って。笑
自分で、この曲めちゃくちゃカッコいい!と思ってたんです。

――そのスタンスは今もきっと変わってないですよね。
それがプログレの曲だったとしても、めっちゃカッコいいんだから売れる!みたいな。

riyo そうですね。それでその売れるとかもどうでも良くなっていったんですよね。
いまだにライブでやってるのは聴きたい人がいてくれるからかな。
でも(新体制になって)プログレ曲とかやらなくなるのかもなぁ……!
やっぱりいびつだと思うんですよね、ああいう変拍子とかイルな現代人そのものだと思う。
今はもうちょっとチルなものに目が行ってるというか、まったり聴いてビートに身を預けて踊りたいっていうように変わっていったんでそういう風になっていくんじゃないですかね。

――音楽の聴き方が自分自身で変わってきているから、自分の出す音楽性も変わってきていると。

riyo そうですね。好きな音楽も変わってきてるし。
全くプログレ曲やらなくなるのもそれはそれで寂しいから……まだちょっとそこまでは考えられないです。


riyo_only


――ソロ作品についてのお話も聞きたいんですが、riyoさんのソロライブをまだ見たことなかったんです。
まずはどんなスタイルで演奏されてるんでしょうか?

riyo 普通のバンドのヴォーカルの人がやるようなソロとは全然違いますね。
ライブではギターと、サンプラーと、ラジカセを使いますね。でもギターを弾かない曲とかもあるし、いろんなことをやってます。
ソロはちょうど今作ってるところなんですけど、やりたいことを好きにやろうと思っていて。
エレクトロっていうよりももうちょっとチルな雰囲気ですね。

――ソロとバンドの区分けってどういう線引きになるんですか?

riyo ドラムかな……。人が叩く生のドラムに合わせるのがバンドをやっていて楽しいことだから、人同士で合わせたいかどうかっていうところですかね。
あとは、歌を楽器として使おうというアプローチをしています。
声を音として使って何かしたいなって思ってるんですよね、ボイスパフォーマーとして。
一番の楽器は声だと思うんですよ。

――以前やらせていただいたインタビュー(音楽八分目の最初の自主企画の際に配った会場限定冊子)でもやっぱり声のことは話していました。ビブラートの話とか。

riyo 前にバンドで録った「エンドレスサマー」って曲をソロでもう一回やろうと思っていて、昔の歌をそのままはめようと思ったんですけど、ちょっとビブラートがキツすぎてやめたんですよね。
ちょっと今の気分じゃないというか、こんなにビブラートかけてたのか!ってなって。笑
だからこれから録り直すんですけど……。
でも本当に「エンドレスサマー」すごい良いんですよ!雰囲気が全然違うんです、それこそエレクトロですよ。
トラックをオータケコーハン(LAGITAGITA)さんに作ってもらったんです。それがめちゃくちゃ良くて……!

――その2月末にはKoochewsenとして2回目の中国へのツアーを控えているとのことですが、向こうのバンドシーンなんかはもう日本とは全く別のものなんですよね。

riyo それがよく分かんないんですよ。僕らのツアーのマネジメントをしてる人もブラックメタルのレーベルをやってたりして、見るからにメタラーなビジュアルをしてます。笑
日本の文化が好きな人は多いと思うんですけど、バンドとしては……エレクトロっぽいのが流行ってるんじゃないかなぁ。

――向こうでのライブ映像もMVの一部として公開されていたりしましたが、土壌がちゃんとあるんだなぁって思いました。

riyo 本当にありがたかったです。不思議ですよね、国境を超える瞬間って。
そうそう、今あるソロの楽曲は日本語なんですけど、英語でもやろうと思っていて。
ソロに関して言えばもっと世界中どこでもライブが出来るようにしたいんですよね。





――もしかしたら身一つで海外ツアーということも可能性としてありますよね。

riyo ありますあります。
よく外国に行って仲良くなった人に「お前なにしてる奴なんだ」って言われて「音楽やってんだ」って聴かせると、「どんな内容について歌ってるんだ」っていう会話に絶対なるんですよね。
英語だとみんななんとなく理解してくれるんです。もちろん人に合わせる必要はないんだろうけど、日本語にこだわる必要もないというか、言語にこだわらなくてもいいや思ったんです。

――音に対しても行動に対しても、riyoさんは好奇心に対してピュアですよね!

riyo そうですね。思い立ったら本当にすぐやる!
人に本とか勧められて面白そうだったらその場ですぐamazonで買ったりします。
絶対あとにしないっていうのは決めてるんです。全然失敗するんですけど。笑
気分を大事にしたいですね。というかそうするべきだと思う。今はソロでもバンドでももうなんでもやりたいなって思ってます。



以上です。ありがとうございました!

このインタビューの公開に先駆けてソロアルバムを聴かせていただきましたが、Koochewsenとは全く違うアプローチの面白さがあるのはもちろん、攻めの姿勢があるのにチルい。という非日常のベッドサイドミュージック!

中国ツアーから発売とのことで、日本での発売はまだ未定とのことですが、もし入手出来るタイミングがあったら、とっぷり更けた深夜にヘッドフォンでどっぷり浸かってみることをおすすめします。


それでは最後にライブ告知を改めて。


【Koochewsen live】
3月24日(日) 新宿Motion

TOKYO SWING SP.
出演 : Koochewsen / 左右 / 余命百年 / Emily likes tennis / 宇宙団 and more..


【riyo live】

4月7日(日) 「春のYOIMACHI」

開催地 : 大塚 Hearts+、Hearts Next、Deepa、MEETS、
お風呂ステージ(大塚記念湯)、BUSステージ ※複数会場往来自由
出演者多数、随時更新中!


4月19日(金) 新宿Motion
望月志保(宇宙団)×ゴガツハズカムPre.
“望月ハズカム”
出演:riyo (Koochewsen) / 望月志保(宇宙団) / タテジマヨーコ / 世界のあーちゃん
司会:望月志保&???