最初のお相手はみほさんという20代の女性。
ふ それではよろしくお願いします!まずお答え出来る範囲でいいので、みほさんがどんな方なのか教えていただけますか?
元々服飾関係の勉強をずっとやってたんです。手作りの作品を作って売ったりとかする仕事もしたかったんですけど、自分で作った物にすごく愛着が湧いちゃって、手放すのが苦手だなって気付いたんですよ。手に渡ったらまた作らなきゃっていうのが性格的に向いてないなって。笑
今回のインタビューも、拡散できることじゃないですか。
現場に行くっていうことは自分の好きなものを観るだけの行為じゃなくなるから、その舞台からアーティストがこっちを観られるわけじゃないですか。それがなんか申し訳なくて、あんまりそういうところに行けない人間だったんですけど、ちゃんと生で現場で聴きたいってなって。
ツイッター上で真っ先にお返事を下さって、お会いしてきました。
み…みほ
ふ…ふじーよしたか(音楽八分目)
ふ それではよろしくお願いします!まずお答え出来る範囲でいいので、みほさんがどんな方なのか教えていただけますか?
み 普段は百貨店で派遣をしています。あと、興味があることのお手伝いを積極的にしてます。きっかけは遠藤歩さんというプロップスタイリスト(広告写真などの空間コーディネーター)の方がいらっしゃるんですけど、その方がツイッターで短期の手伝いをしてくれる人を募集しているときがあって。
元々服飾関係の勉強をずっとやってたんです。手作りの作品を作って売ったりとかする仕事もしたかったんですけど、自分で作った物にすごく愛着が湧いちゃって、手放すのが苦手だなって気付いたんですよ。手に渡ったらまた作らなきゃっていうのが性格的に向いてないなって。笑
遠藤さんのお手伝いは広告の小道具を作る仕事だったんですよ。手作りだけど広告だから拡散されるじゃないですか。それっていいなって思って。
今回のインタビューも、拡散できることじゃないですか。
ふ 自分の作った物だったり、自分が関わったものが拡散されるのに興味があるっていう感じですか?
み そうです。これで慣れていけば自分が主体になるものをやってみたいんですけど、とりあえず今はドラマや映画のエキストラとかいろいろ頑張っている期間ですね。
〜自分らしいところを無くしてまで生きなくてもいいやって思って〜
ふ それではまず最初に大森さんの話をしたいんですけど、そもそも大森さんを知ったきっかけっていうのはなんだったんですか?
み 一番初めはディスクユニオンです。
ディスクユニオンに行くといつも見かける『勝訴ストリップ』(椎名林檎の2ndアルバム)みたいなジャケットの人っていうのがきっかけで。
ディスクユニオンに行くといつも見かける『勝訴ストリップ』(椎名林檎の2ndアルバム)みたいなジャケットの人っていうのがきっかけで。
元々そのアルバムが好きだったので、なんかパロっててヤな感じというか、引っかかるけどあんまり良い印象ではない。みたいな感じだったんですけど、「夏の魔物」の動画を見たときに、あ、この人だ!って点と点が結ばれて。
ふ 元々ジャケットで気になってはいたけれど、特に何をすることもなく年月が経って…。
み そうです。それでその動画を見てたんですけど、あの動画長くて…。笑
あ、キスした。とかそのへんまで見て終わってたんですけど、だんだん気になって長くなっていって。
(大森さんは)頑張ってるなぁっていう印象で。
ジャケットもあんまり良い印象じゃなかったですし、その動画も良い悪いじゃなく頑張ってるなって感じだったんですけど、だんだん気になっていくっていう。だから一目惚れとかではないです。
ジャケットもあんまり良い印象じゃなかったですし、その動画も良い悪いじゃなく頑張ってるなって感じだったんですけど、だんだん気になっていくっていう。だから一目惚れとかではないです。
ふ 愛情の裏返しみたいなスタートで。
み でも結局ずっと好きでいられるものとかずっと心に残るものってそういうのだなって思うんですよ。ちょっと斜に構えてから、じわじわと…あー侵食されちゃったーみたいな。
ふ 今でも振り返ればそんなスタートだったっていう。
み 知ってはいたけど、好きになりたくなかったんですよ。引きずりこまれてしまうだろうから、今はやめておこうって。
その動画に出会う前にストレス性の病気になってしまって。メニエール病っていうんですけど。目眩がすごくて耳もうまく聞こえなくなったりとかしちゃうんです。平衡感覚も狂って。
それで、音が聴こえなくなったらどうしよう、聴こえなくなる前にいっぱい音楽を聴こう!ってなって。
それで、音が聴こえなくなったらどうしよう、聴こえなくなる前にいっぱい音楽を聴こう!ってなって。
現場に行くっていうことは自分の好きなものを観るだけの行為じゃなくなるから、その舞台からアーティストがこっちを観られるわけじゃないですか。それがなんか申し訳なくて、あんまりそういうところに行けない人間だったんですけど、ちゃんと生で現場で聴きたいってなって。
その目標ができて、それでgroup_inouっていうヒップホップを聴いていたんです。
今までの自分の好みとば全く違うんですけど、ヒップホップとかってあんまり深く悩まずにいられる音楽だったんですよ。考え込むと病気も悪化しちゃうから、耳も聞こえづらくなっちゃうし。
ふ 良い意味で聴き流せるやつがよかったんですね。
み そうですね。それに飽きてきたころに大森靖子さんにハマるっていう。
ふ それってまさにどっぷり考えちゃうような面もあると思うんですけど。
み だから自分の中で凄く戦いだったんですよ。笑
ふ 好きになっていいのかっていう?笑
ストレスが元でその病気になっているから、精神的にも二重でやられますよね。
み 健康でいないと音楽は聴けないし、耳が全然聴こえなくなったらどうしようみたいな。
でもいくら健康とかいっても、聴きたい音楽が聴けないと意味ないんですよ。その聴きたい音楽が大森靖子さんになっていって。
ふ その聴いてもいいかな?みたいなきっかけみたいなものってあるんですか?
いざCDを買うとかライブに行くとかって結構な決意なんじゃないかと思うんですけど。
み 自分らしいところを無くしてまで生きなくてもいいやって思って。
みんな思ってると思うんですけど、大森さんと私って似てるなってところがあって。動画で見てみたり、ネットで調べたりもしたんですけど、だんだんそれも申し訳なく思ってきて。
そんなときに中野のトリオ(中野ブロードウェイ内にあるアイドルを中心とした中古CDショップ)にナンバーガールの古い雑誌を探しに行ったら大森さんのCDとかポスターがあって、欲しい!って思ったんですけど、私の今を使っていいのかっていう葛藤がまだあって。
けどその頃メジャーデビューが決まってるくらいだったので、ちゃんと今活躍してるものを今応援するのをやってみたいなって。
一回別の場所に行ってたんですけど、電車乗って引き返して中野で買ったんです。
帰ってすぐ聴いたら、あーやっぱりね!みたいな。
ふ 私が好きなやつだ!って感じですか。笑
み そう。笑 どんどん惹きこまれていって、もう抵抗しないから落としてくれみたいな。笑
そういう気持ちになってずっと聴いてましたね。
ふ 結局そのとき買った音源はなんだったんですか?
み 買ったのは『絶対少女』です。その頃売ってたのはそれしかなかったんですよ。
そこに並んでたのが『魔法が使えないなら死にたい』だったら買ってなかったかも知れないです。
まだ抵抗してたかも知れない。笑
ふ ジャケットに惹かれた面もあるかも知れないってことですか。
み そうですね。なんかピンクだったし可愛くて、優しい感じがしたから。
顔もはっきり写ってたので。得体の知れないのより得体の知れてたものの方がいいじゃないですか。笑
ふ 安心感はありますよね。笑
〜この人生きてるなぁ…って思って〜
ふ 大森さんのライブには行かれるんですか?
み ライブも行きます。初めて生で見たのはパルコの前でやってた『きゅるきゅる』のリリースイベントで。
仕事終わってから行ったんですけど、一人だったのでするするっと良いところでちゃんと見れて。
終わってから握手会が始まって…握手会を見たこともなかったんですよ。それが気になって仕方がなかったのでずっと見ていて。
ふ あっ、参加はしてないんですね。
み 始めから終わるまでずっと握手会をガン見してました。
ふ ライブよりもそっちの方が長いだろうに。笑
み 風邪引いてて辛かったんですけどね。笑
さっきまで大丈夫かなこの人?みたいな感じだったんです。急にステージを離れてGAPの方に走ってったりとかして。ちょっと可哀想だなって思わせて人を惹きつける感じの人なのかなって。
そうやって自分の弱いところも素直に見せられる人がお嫁さんになるんだ、ズルいなって気持ちにもなったし。
ふ 斜に構えた感じですね。
み どうなの?って思って見てたんですけど、握手会になったら急にめっちゃ優しい人になって。ファンとの距離がすごい近くて、あんな声高いんだ、あんな笑うんだ!って。
そういうギャップに、この人生きてるなぁ…って思って。
ちょっと握手会に参加したいって気持ちも芽生えたんですよ。でもまだこんな自分みたいなのは近付いちゃいけないって思って結局参加せず。
ふ どこかで接近できたときはありました?
ふ どこかで接近できたときはありました?
み 別の握手会で、一人で勇気を振り絞って握手しに行ったことが。
手にもコンプレックスがあって、握手するのもすごい恥ずかしくて嫌だけどどうしようって思ってたんですけど、お酒飲めば行けるんじゃない?って考えて。
追々分かってきたんですけど私お酒飲むとよく気絶しちゃうんです。弱いとかじゃなくて、コップ一杯飲まなくてもダメなんです。一瞬で戻るんですけど。
それでもピンクのお酒飲んで握手会の列に並ぶんですけど、めっちゃ気持ち悪くなってトイレで気絶しつつしっかり手を洗って列外れちゃったからもう一回並んで……っていうのを繰り返して、結局3、4回くらい並び直して握手をするっていうのがありましたね。
ふ もう意地ですよね。ここまで来たら握手して帰るんだ!っていう。笑
み もう握手してても号泣で。笑
白百合の文化祭にも行ったんですよ。あのときはずっと泣いていて。
その辺りではもうイタいくらいに好きになってて。一生大森!みたいにどっぷり。
たぶん喋りかたとかもそういう風になってたと思うんですよ。
ふ 影響されちゃうんですね。
喋りかたもっていうことはもう大森さんの曲だけじゃなくて、話してるようなところも掘ってたんですね。
み そうですね。動画もYouTubeは全部観るみたいな感じで。
モリステの歌詞カードを折りながら泣いたりしてるやつがあって、あれがめっちゃ好きで!笑
なんかすごい興奮してずっと観てましたね。最高!!みたいな。笑
絶対みんなよからぬ眼でこの動画見てるでしょっていうそういう気持ちで観てました。
あとは「謎の感動」の動画が好きで。何回見てもいちいち感動する。
アイドルフェスで重い感じで「あたしなんて場違いでしょ感」を出して、暗い曲を初めにぶつけて、えっ…って引かせるんだけど惹きつけさせていって、だんだん明るい曲をやっていくんです。
あれがすごいよかったんですよ。あのときの「over the party」は疾走感がなくて重くて、それがすごいよくて。
ふ なるほど。ちょっと見返してみます!
〜靖子ちゃんが好きだからこそ、自分の言葉で戦えよ!〜
ふ 他の大森さんのファンと話したりとかして、発見した大森さんの魅力とかってありました?
み 大森さん、前は結構顔面に対して当たり外れがあって。今はそうじゃないんですけど。
今日超調子いい!!可愛い!!ってときもあれば…。でも最近その振り幅が無くなったと思いません?
ふ 分かります。笑
み でもそこが良いっていうおっさんもいました。笑
靖子ちゃんって少女とおっさんが好きじゃないですか。わたしは別に少女でもないしおっさんでもないから、おっさんから見る靖子ちゃんの話って結構面白かったですね。
靖子ちゃんってなんか言わなくていいことを言っちゃうことってあるじゃないですか。「そういうのを見てるときってどうなの?」って聞いたら、「言わなくてもいいこと言っちゃってるな〜」って見守る系の気持ちになってるらしいです。
そうやっておっさんからは上から見守る系の感じにくすぐって、少女からは分かる分かる!みたいな。一つのことで一石二鳥みたいな。
あーそういう生き方をするんだ。って。
ふ あーそこは斜に構えるんですね!笑
み すごい好きなんですけど、距離をちゃんと取ろうって思ったんですよね。どっぷり浸かっちゃって真似とかになっちゃうイタい時期があったからこそだと思うんですけど。
ツイッターでも若い子とかが「神」みたいな感じで言ってるのを見ると、(心に)引っかかっちゃって。私は靖子ちゃんが好きだからこそ、自分の言葉で戦えよ!って思っちゃったんですよ。
ふ 笑 いるいる!プロフィール欄に一言だけ歌詞載せてる人とか。
み その女の子達は靖子ちゃんの言葉を自分の言葉のように可愛く画像の加工に使ったりだとかツイートしたりだとかして、靖子ちゃんを好きな人じゃなければ靖子ちゃんの言葉だって分かんないから、その女の子の全然違う友達からしたら、なんか最近良いこと言うね!みたいな。そういう風になっていくのとかもダサっ。って。
私はそういうところを一瞬通ったからそう思うんですけど。
たぶん靖子ちゃん自身もそういうこと感じてると思うけど、本人は寛容で大人だからそれも受け入れて通り過ぎるのを待っててくれてるんじゃないかなって思うんですけど。
〜大森靖子好きなんだっていうのを知らない人が言ったときに、あっ許せる!みたいな〜
ふ 僕ら、おっさんでも少女でもないじゃないですか。そこに位置している人の気持ちってちょっと気になっていて。
み あんまりファンですって言いたくない。
ふ それは誰に対して?大森さんに?みんなに?
み みんなに。神!とか言いたくないし、大森靖子さんという人間だから……人間なんですよ大森さんは。人間やってるからこそ尊くて、ちゃんとした普通のすごく頑張って生きている人間なのに、神って思わせてるからこそ凄いっていうか。
みんな崇めて宗教みたいにしてるけど、私は絶対そうじゃなくて、ずっとちゃんと一人の人間として大森靖子さんを見ていこうと。
好きだけどファンですって言いたくないっていうのを最近すごく思っていて。それは良い意味で近い存在として勝手に思ってるし、相乗効果にしていきたいからライバルみたいな気持ちでいるので、ただのファンですじゃなくて、同じようにライバルみたいな気持ちで生きていきたいから。
だからわたしファンクラブにも入ってないんですよ。すごい好きなんですけど。
あんまり通いつめるのは違うって思っちゃって少し距離を置いていて。
キティと呼ばれる界隈の人たちとちゃんと関わったことなくて、そんなに話したこともないんですけど、そういう界隈とされる人たちが頑張ってるからこそ拡散されていて。良い景色を作ってるのはその人たちなんだなって思うんです。
み 創作意欲をすごく刺激してくれる人なんですよ。大森さんって。
ふ そうか。みほさんも創作されるんですもんね。
み 自分で何か作って死ぬときにこういう活動をした人とかこういうのを作った人っていうのを残して死にたい。ってなれたのも靖子ちゃんのおかげだなって思うんです。
共演するために頑張る!って人もたぶんいると思うし。
ふ 握手会とかでもファンの子に「いつか一緒にやろうね!」って話してますしね。そういうことをちゃんと言えるというか、しかもそれをすくって叶えてあげてるっていう。大森さん本人もそうなりたいって言ってますし。
み 自分が目立ちたいっていうような我の強い人はそんなこと出来ないと思うんですよ。
最近「音楽、お客さん!」ってライブで言ってるけど、音楽だけじゃなく大森靖子という文化をみんなで作りたいみたいな感じがあります。
大森靖子好きなんだっていうのを知らない人が言ったときに、あっ許せる!みたいな、そういうのがありますね。
ふ これ最後の質問にしようと思うんですけど、推し曲を挙げるならなんですか?
み 「ハンドメイドホーム」の、"毎日も手作りだよね" って歌詞、毎日をちゃんと手作りして生きていこうって気持ちになれますよね。わりと自分はそういうつもりで最近生きてるんですけど、結構疲れるんですよね。笑
ふ でもアイドルだって頑張ってるから。笑
み そうそうそうそう。笑
ふ 多分その"アイドル"が"大森靖子"に切り替わってるファンの方も多いと思います。大森さんが頑張ってるから……って。
み すごく相乗効果できるなぁって思いますね。
ふ それでは本日はありがとうございました!
み ありがとうございました!
ふ それでは本日はありがとうございました!
み ありがとうございました!