こちらは後編です。
前編をお先にご覧くださいませ。
http://hachibunme.doorblog.jp/archives/46210597.html

アルバムのお話を経て、話題は今のbutajiさんの思いへと迫っていきます。



~核心的なことに挑戦していかないといけない~


ふ ライブの話になりますが、「長い創作期間に入ります」っていう話をツイッターでしていて、その話がしたくて。
butajiはどこへ行くのかっていう。



b  あぁ、そうですね。
【アウトサイド】の要素を抽出したようなアルバムなら何枚も出せるんですけど、それはなにか…もう少しやれることが他にあるんじゃないかって気がして。
それはちょっと核心的なことに挑戦していかないといけないと思うんですよ。


ふ 核心的、というと自分の内側ですか?


b  そうですね、内側にあると思います。


ふ 言葉だったり音楽性だったり。


b  うーん…。それがボーカルなのかも分からないくらい。
このままやっていくと作風がどんどん過激になってしまうんです。
『探偵物語』とか聴いたら分かると思うんですけど。


ふ あぁー…確かに過激というか。イロモノって感じもありますね。


b  そうそう。バンドサウンドもいいんですが、【アウトサイド】を出した後だからもうちょっと内面的に…もうちょっと静かなものが今出来るんじゃないかなって。 
実は今幾人かの人と共作をしておりまして。リリース出来るかまだ分からないので名前はまだ言えないんですけど…それぞれと別々に作ってる形なので、それが形になればいいですね。


ふ 共作ですか!それは刺激的な体験になりそうですね。


b  うん。刺激というか、勇気が貰えます。すごく面白いものが出来てると思うんですよ。
結構疲れましたからね、アルバム出して。


ふ アルバムを発売して燃え尽きた感じっていうのもあるんでしょうか。


b  【アウトサイド】はアンチシティポップっていう事に対する回答で終わったし、【シティーボーイ☆】からの流れではやり遂げた感がありますね。
シティポップの幻想みたいなものを抱えるべきじゃないんだよって言っていたものだったから、そこでじゃあ新しいことをまた違う作品で歌い始めるとしたらどういう歌詞がどういう言葉が出るのかなということを考え始めているところですね。

共作もすごく楽しくて。志が同じところにある人と仕事をしてるのはすごく勇気付けられるっていうのは何回も言っておきます。笑

僕はすごく驚いているんですが、純粋なポップになるんだと思います。
ただ、誰かに急かされているわけじゃないので、マイペースにマイペースに。今年中には難しいかも知れないけれど、来年の早い時期には出るんじゃないかと思ってます。

ふ めちゃくちゃ楽しみです。

自分のあらたな一面を開く感じはあるのかも知れないですね。


b  これ良くないって思ってたけど、良かった!っていう気付きがあります。
例えば、ワンコードでギターを弾いてボーカルのメロが少し変わるような特徴の無い曲。今まであんまり良い曲聴いたことなかったけど、すごく良いじゃんっていう。
極端に言うとそういう気付きですね。だからやっぱり繊細になりたいんですよ。派手なことばっかり求めちゃったから。


ふ シンプルな方に向かうっていうのも面白いですね。単純なことの美しさというか。


b  そう思います。今まではもうギミックギミックで。
「この三分間絶対飽きさせない!」とか「これがストリーミング配信への対抗策じゃ!」みたいな。笑
本当にそれくらいの気持ちだったんですけど、でももう今考えてるのはそうじゃなくて。




~【アウトサイド】で言いたかったことをライブで再現出来てないんじゃないか~


ふ これからも弾き語りはオファーがあればやりますと言った感じでしたよね、ツイッター上では。


ふ いやいや、ざっと言うとですけどね!笑
もうちょっと試行錯誤していたいと。


b  そうそう。


ふ そもそもライブパフォーマンスが変わっちゃう可能性もありますね。


b  そうですね、それは大いに。変えたいですしね!常に
ギター一本の弾き語りは去年いっぱいやってきたので、バンドをやるかと思いきやバンドをやらず。笑


ふ シーケンサーを導入し。笑


b  今使ってるのはリアルタイムでそれぞれのトラックをいじれるようなやつで。だからライブなんですよ、やってることは。その場で作り出している部分も結構あるし。
ライブで出来るだけパソコンを使わないでどこまで行けるかなぁっていうのがあって。
パソコンをそのまま持ち込んじゃうと、何やってるのか分からないっていうのが大きいんですよ。
ハードウェアでやってる面白味っていうのは絶対にあると思うんです。見せ方として。


ふ 歌と合わせていくっていうのは独特の難しさがありそうなものですけれど。


b  そうですね。なかなか…。
来年はもうちょっとボーカルに関してもトラックに寄せていけるようになったらいいと思いますけどね。エフェクトをリアルタイムにいじれるようなセットにしてみたりとか、ループさせてみたりとか。そうなると面白いですよね。
もはやだからギターを使わないくらいでやりたい。ボーカルだけで何か出来たら。


ふ もうその頃には【アウトサイド】の曲たちもやらないんじゃないですか?笑


b  やらないですねぇきっと。笑
ライブに誘われるのはすごい嬉しいんですけど、ブッキングライブ用のセットリストとかを考えてしまって。


ふ というと、butajiのことを知らない人に聴かせる用というか。


b  そうそう。それはちょっと良くないって思っちゃったんですよね。
ブッキングのライブでは、今はもう『Light』とか『ギター』とかやってないですし。ポップネスをどこまで出来るかみたいな。
年末に北浦和クークーバードでワンマンが一本入るんですよ。そういう空間が大事なのかなって思って。
【アウトサイド】で言いたかったことをライブで再現出来てないんじゃないかという反省があったんですよね。


ふ アルバム自体を短くまとめたってのも一枚を通して表現したかったという話をおっしゃってましたけれど、それを出来ればライブでも再現したいという。


b  そうですね。ライブでコンパクトにやる意味は分からないけれど、濃密な空間というのは出来たらいいですよね。
ちょっと反省したんですよ、やるべきことをやってなかったなって。


ふ やるべきこと?


b  アルバムを出して、アルバムの中で言ってたことを実際ライブでやってなかったなという。


ふ アウトサイドで表現したことをライブでも…難しいですよねぇ… あれを短くしろっていうのも酷な話で。


b  そうですね。ブッキングのライブだと難しいです。
でも、誘われること自体は有難いことなので、なんとかその色に染まろう、合わせようと頑張るんです。一つ一つ音とか仕込みを変えてきて。
毎回そういうことやってたんですけど、それよりももうちょっと自分の表現を突き詰めた方がいいんじゃないかと。
ライブの回数を少なくしても、自分のやりたいことをちゃんと出来る空間が大事なんだと思って。


ふ それがとりあえずのところ次はワンマンに繋がるわけですか。
ワンマンは大体こういう方向にしようというのは決まってるんですか?
やっぱり【アウトサイド】の表現になるかとは思うのですが。


b  機材を持ち込まずに弾き語りで全部やろうと思ってまして。今までそれがすごく退屈だと思ってたんですけど、今はそれをやってみたいので。
細かい変化というか、そういうところに敏感になっていきたいんです。すぐに派手なことを求めるから鈍感になっちゃって。
クークーバードは20人入ったら満員っていう空間なので、そのぐらいの空気感で出来ることって結構あると思うんですよね。


ふ じゃあそのワンマンがリリースイベントみたいな感じになるんですかね。あんまりやってなかったじゃないですか、そういうの。


b  ね、やればよかったのにねぇ。笑
バンド編成では…ちょっとやる気があったんですけど気持ちがどんどん離れていっちゃって。
一番やりやすい道のりじゃないですか、バンド編成でやるっていうのは。その道のりが面白くないなって思ってしまって。


ふ まぁ正直なところあるあるですからね…。butajiバンド!みたいなものは。


b  だったらDJとかクラブ寄りの方向にしてやる方が面白いな今は。って思ったので、シーケンサーを導入したりして。
だから本当に興味が向くままにやってるだけなので、色んな人のアドバイスを無駄にしてます…笑


ふ 笑  「いやもうこれは面白くないな」っていうのが先見出来るんでしょうね、きっと。


b  思考が散漫なんですよ。作風見れば分かるじゃないですか。笑


ふ だからこそ次が楽しみなんですよね。僕は。
でもほんとに今フリーな感じがするので、これからのbutaji名義の作品がとても楽しみです。


b  まぁ8月にアルバムが出て、ようやく新しいものを作るぞって気分に切り替わってきたところなんですよ。
今はとても楽しいので、良いものが出来ると思います。


ふ 新しいものが出来たらまたお話ししましょう!

…今ふとiPhoneのロックを解除したら、今日のインタビューの台本が出てきたんですけど、今日完全にコレ無視してたなと。笑


b  俺も不安ですよ、このインタビュー大丈夫かなって。笑
次回はどっか…会議室!会議室を借りましょう!笑



インタビューはこれで以上です!お酒の力もあってか、終始和やかな雰囲気でお話することが出来ました。

どれだけの名曲を生んだとしても、それは過去となり、日々自分の感情が更新されていく。
感情が薄れていく部分もあれば、『Light』に関して「意味が強くなってる」と話していたのも印象的。
これから彼の何かがガラリと変わっていくであろう、非常にデリケートな転換期のお話が聞けたのでは。


実は最新曲『名前のない愛』がフリーダウンロードで公開されている。
このインタビューの結びにぜひ聴いてみてほしい。


https://butaji.bandcamp.com/track/nameless-love

ここにない新しい形で
気休めでなく永遠のための
幸せを作りたいけれど
発想が貧相で 君も困るかい



そして、インタビューでも話が出ていたワンマンライブについてはこちら。
弾き語りという歌と一番距離の近いフォーマットを少人数限定でお届けする、プレミアムな一夜になるのでは。

日時…2015年12月19日
場所…北浦和クークーバード
http://blog.goo.ne.jp/coocoobird33
OPEN…18:00 START…19:00
前売…¥1500+1オーダー


詳細はbutajiさんのツイッター告知アカウント(@butaji_info)か、ライブ会場のHPを参照くださいませ!


butaji「アウトサイド」

out

収録曲
1.ラブソング
2.ウィークエンド
3.Faded
4.サンデーモーニング
5.ターミナル
6.銀河
7.すべての明かりが消えたあと
8.Outside
9.Light
10.ギター

発売日:2015年8月5日
価格:¥2300(税抜)
PCD-93935