大変遅くなってしまいましたが、当ブログ企画「トーキョーワンダーグラウンド」にお越しいただいた方、誠にありがとうございました!

ご来場いただいた方々に、「いいバンドばっかりだったね」と沢山声をかけていただいて、ほくほくです。
「ほらね?」と言った感想ですが、ライブレポートと称して、当日の様子をまとめてみたいと思います。

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一番手はEHONN

「僕の音楽をほぼ完璧に近い形で言葉にまとめてくれた人がいます」
と話してから演奏を始めてくれた彼ら。
音源未収録の楽曲を交えて展開されたセットリストは、以前インタビューをさせていただいた際の、

こないだ自分たちのライブ音源聴いてて、まとまってきちゃったな、つまんないなって。まとまっていいなって思うのと同時にもっかい壊さなきゃって。

というGt.武藤の言葉を如実に表現していた。
ポエトリーリーディングのようなスタイルで言葉を連ねる『緑色の嘘』では、Vo.望月が楽器を手放し、両手でマイクを握り歌う。
言葉に沿ってテンポにも変化を付けるところに、感情の渦をそのまま音楽に落とし込んだような流れがあった。

『Blue』という曲も演奏された。
望月の前バンドである変装少年の楽曲で、この音源についてのレコメンドを勝手に書かせていただいたところから彼との出会いが始まったのだった。

ライブに行ったこと、ブログで書いたこと、良い曲だ!と思って事あるごとに聴いていたこと。
たまたま起こった事柄が積もり積もって、すでに思い出としてこの楽曲に宿っていた。
持ち歩いて色んなタイミングで聴いていたものが、まさに目の前で演奏されている。
これを奇跡と呼ばずしてなんと言う。

ふじーさんに捧げますと言ってイントロを流したあの瞬間は忘れられないものとなった。


「トキメキ」という楽曲の一節。

ときめいていれるかな ときめいていたいよね

まさに僕がときめいた方々をお招きさせてもらったこの夜。
ときめいていたいよね!
まだまだ体験し得ない、共有してみたいときめきを求めて、このイベントを続けていきたい。


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お次は鈴木実貴子ズ。名古屋からはるばるお越しいただいた。
実はライブを見たことは無かったのだが、音源や映像から、絶対にこの人達はライブで体感するべきだろう!と確信を持って声をかけさせてもらった。そしてその感覚は間違ってなかった。

シンプルな照明が一番似合う。ステージに立った二人を見てそう思った。
余計な飾り立てもいらず、ただただ鈴木実貴子の歌や歌詞に心を傾ける。
その為にはアコギとドラムのみという編成はすごく理にかなっていた。感情の増幅をサポートするのはエレキギターでもベースでもなく、やはりドラムなのだ。

「この場に何人いるか分からないけど、出演者でもPAでもお客さんでも関係ない。一人一人の為に歌っています」
と話したあと、アコギの手元に目をやって勢いよくストロークを始める姿に見惚れた。
物凄く平易な言い方をすると、単純にとてもカッコよかったのだった。

声の伸びにも表情がある。
『あああ』での突き刺すような叫びや、『都心環状線』の行き場のないもやもやした感じは、歌詞と合わさる前に感情がダイレクトに伝わってくるようだ。
「都心環状線」は唯一コーラスが入る楽曲であったが、そのコーラスの部分以外にも、Dr.山崎いさみの歌詞を口ずさみながら演奏する姿に、歌の力、歌詞の力、音楽の力を信じているかのような信念さえ感じ取れた。

音楽がぼくを助ける そんなことはたまにしかないし
結局ぼく自身が変わらんと なんも次は始まらんし


最後に披露された、『外は雨ふり』からの一節。
たまにしかない音楽の奇跡を信じているようなお二人だったように思う。そんな信念って最高だ。




ここで転換中に公開インタビュー、「あおやぎたかしとひらがなだんぎ」
はなしのVo.あおやぎたかしさんをお招きして、彼の歌詞の特徴であるひらがなを多用する意味や、ひらがな自体の持つ魅力を探るインタビューでした。
録音を改めて聴いても緊張しまくっていたのですが、楽しんでいただけたでしょうか。
だいぶアットホームな雰囲気でお話させていただいて、貴重な経験をさせていただきました。
これは来て下さった方への特典ということで、詳細には書きませんが、今度しっかり時間をとって再度インタビューさせていただく運びとなっておりますので、どうぞお楽しみに。


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三番手は僕とモンスター
PVとしても動画が上がっている『id』という曲では、Gt.ほしおずまなおきがフロアまで飛び降りてエレキギターを振り回す。
ピュアな歌声とそれに寄り添うクリーントーンの持ち味があるのにも関わらず、この暴れまわるステージング!
これが僕とモンスターをぜひ生で観てほしいギャップであった。
『掃除』の優しい歌声も『絆カンタービレ』のわくわくする疾走感も全て布石のように思えてならない。

ラストの『ありがたみ』では、いつも椅子にずっと座りながら歌を歌うVo.島子が、暴れるエレキギターと共に立ち上がって雄叫びを上げる。
こんなにもアグレッシブな彼らを見たのは初めてで、こちらとしても興奮が隠せないステージだった。

音楽を楽しむということを一番まっすぐ表現していたバンドだったのでは。
やりたいことをやるというような思いや感情が根底に無ければあんなライブは生まれないはず。
大人しくまとまってしまいがちなアコースティック弾き語りスタイルから、あそこまで熱量を生むバンドはなかなかいない。
それが僕とモンスターの魅力であり、彼らのことを好きな一番の理由である。

面識の無かったお客さんから、「あの三番目のバンドはなんていう名前なんですか?すごくいいライブをしますね」と話しかけていただいたのが、とても嬉しい瞬間でした。
ほら、伝わった!いい音楽はやっぱり誰かの心に届くものです。




そしてトリは、はなしの皆様!
お囃子ダブロックの名を冠しているように、お囃子に乗じて次々に繰り広げられる言葉の数々。右から左から正面から掛け声が上がるのはそれだけでも楽しい。
ポンコツロボットーとコーラスで繰り返される『ポンコチ』は、Gt.あんざいとGt.ひろひさの「スットコ!」「ドッコイ!」の掛け合いがなんとも可愛らしい。
グルーヴを強調しつつも、茶目っ気も滲む。お囃子の面白味ってこういうことか。


『はなし』という楽曲での、

はなしがあるしがあるはなし

のお囃子のように、何度も何度も繰り返される言葉たちが頭をぐるぐるして止まらない。

Gt.あんざいが観客一人一人を指差しながら、それを歌っていた。
はなしからの話ってなんなんだろうとぼんやり考えているうちに、インタビューにも関連して、様々なおはなしを咀嚼してきたことが自身の人格形成に繋がっていることに気付いた。

人生なんて、あの人と話してなかったら今の自分はないという瞬間ばっかりじゃないか!
それがそのまんまシンプルにバンド名になっているというのはなんと素晴らしいことか…!

感動と共に、ミラーボールが回る中、ガーランドを通して見たステージの景色はとてもとても美しいものだった。
間違いなく、あれはお祭りだった。

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全肯定祝祭には、音楽を通じてお話したかったことが詰まっていて、今回ご出演いただいた全てのバンドに、楽しい、カッコイイだけじゃない魅力が溢れていたと信じています。
何か心に残る演奏や、覚えている景色があれば幸いです。

自己満足で終わらない、誰かの心に残るようなイベント、文章、レコメンド記事をこれからも誰かに届くように力を尽くします。
こんなタイミングとなってしまいましたが、改めてご出演いただいた方々、ご来場いただいた方々、本当にありがとうございました。またどこかで!