壊れかけのテープレコーダーズ、新しいアルバムの発売に先駆けて本日正午に公開されたPV。

いろいろな感情が巻き起こって、それを整理するうちにこの記事になった。
この時期にこれを聴いて、今しか書けないような内容になってしまった。
たぶんきっといつにもまして独りよがりな内容だと思うのだけれど、心からアルバムの発売が楽しみになったのだった。


もちろん、音楽も最高です。




ついに7月9日に4枚目のアルバムを発売する、壊れかけのテープレコーダーズ

こちらのブログでは以前発売されたシングル、「踊り場から、ずっと / 羽があれば」について書かせていただいたことがある。
 
新しいアルバム、「broken world & pray the rock'n roll」と題された一枚は、Vo.komori のツイッターアカウントのプロフィール欄にただ一言「ロックンローラー」と書いてあるのにも通ずる、健やかな潔さを感じさせられる。
いつまでもロックンロールを信じて追い続ける彼らの新しい音源から、一曲のPVが公開された。


「聖者の行進」





うわーかっこいいよー!映像も音楽も。
重厚感とサイケデリックさを併せ持つこの音色のバランスは、本当にこのバンドにしか出せないものだと思う。
オルガンの存在感に耳を奪われがちだけど、ベースとドラムの肉体的な力強さも聴き逃せない。
だいぶ前、新宿ロフトでのライブ後に同じような感想をkomori氏に話したのを思い出した。フィジカルで頼もしい。



実際に同じシーンに映っているわけではないけれど、ガスマスクと渋谷の人混みというモチーフの絡み合いが実に風刺的だ。


まさに昨日、2014年6月30日、集団的自衛権を巡るデモが首相官邸前で大規模に行われていたのにもどこかリンクする。
口コミの力はツイッターというツールを経て、ますます大きくなったと思う。
昨日、自分のタイムラインが官邸前の画像で埋まっていく。フォローしてる人たちみんな行ってるじゃないかとただただ驚いた。
そんな最中に見かけた、警官が一列に並んで大勢のデモ隊を遮っていた写真を見て、その規模の大きさを思い知った。知ってる人が何人も行ってるということは、それすなわちどれだけの規模なのか、そこまでの想像をしていなかった。
人の壁と言っても過言ではないくらい隙間なく警官が配置されていた画像は確かにインパクトがあったが、さらにどこか既視感もあった。


それはちょうどこのPVの舞台の渋谷スクランブル交差点の出来事。
2014年6月15日のことで、サッカーW杯の日本戦の時であった。
その時、たまたま自分は試合開始時間にスクランブル交差点を見下ろしながら、休憩していた。
時間が経つにつれ、警官が見る見る増えてきた。広い横断歩道の端っこ、至るところに警官の姿が見受けられる。
青信号になり、横断歩道に沿ってずらりと警官が並ぶ。斜め横断を禁止する為の列であったが、それもまさに人の壁であった。
それに沿って渡っている人々は穏やかな行進をしていて、警官の拡声器での呼びかけも音量はあるが厳しくはない。僕の飲んでいたフラペチーノはただただ冷たくて甘く、少なくとも上から眺める分にはとても平和に感じた。


同じ日本で、同じ月に、全く違う行進があった。
その事実がどこかこの映像とダブってしまってしょうがない。

ポリゴンフラッシュを思わせる危うい光の点滅と、ガスマスク、ライブ映像と、渋谷の交差点の映像が終始入り乱れる。
サブリミナルのように映像が展開される部分もあり、アルバムタイトルの【broken world】という言葉と重なって、なにか警笛を鳴らしているような。

でも真実はその後の【pray the rock'n roll】にあると思う。

彼らなりのロックンロールでどんな世界を見せてくれるのか。prayって言葉の選択がとても素敵だと思う。
壊れてしまった世界はきっと見晴らしもよく、雲の隙間から光が差し込むのもよく見えるだろう。
アルバム名が発表されたときから、そんな景色が頭から離れないのだった。

音楽は世界を変えるというなんて大それた言葉も、なんだか信じてみたくなった。
およそ、一週間後の発売、楽しみにしています。
表面的なもので書いてしまった浅さは否めないけれど、アルバムを聴いて、またゆっくり記事にしたい。