京都のホイチョイチョイバンド、モルグモルマルモのPVをまたレコメンドさせて!
チープさの漂うSFセットに、直球のラブソング。まっすぐな変化球ってこういう感じなのかも。

2ndアルバムを聴いてみても、ライブ映像見ても。PVを見ても、ホイチョイチョイってなんなのかは分からなかったけれども、彼らのサウンドや映像に中毒性があるのは間違いない。
知ってる人も知らない人も名前だけ聞いたことある人もぜひご覧あれ。



今回は、モルグモルマルモという不思議な名前のバンド。

実は以前もPVについてこちらで書かせていただいた。
前回紹介したのは1stアルバム「おなかのなかみ」から「タクラマカン砂漠」という曲で、イントロのキャッチーさに負けない、ユルいダンスが病みつきになるPVで、すっかりファンになったのであるが、今回も改めてまたPVを推したい。


2ndアルバム「もうひとつの地球」を先月発売したばかりの京都のバンドであるが、東京でもコンスタントにライブを行っていて、来月末には大阪と東京でそれぞれワンマンを企画しているらしい。まさに波に乗っているところと言えるのかも。

1stが去年の6月発売だったところから一年でまたフルアルバム。この活動っぷりはすばらしいんじゃないか。



今回のPVはその2ndアルバムから「ビートルジュース」という曲。

2ndから、メンバーの入れ替わりがあったようで、楽器自体でもキーボードがさらに加入して5人編成となるような変化があり、サウンドの進化も期待できる。
というわけで早速PVを見てみよう。







「タクラマカン砂漠」のときと同様にゆるーいダンスが収録されており、さらにちょっびっとだけ胸にくるアツいストーリーも印象的。
女性のキャスティングがあるというのも前回と同じ。
ユナイテッドモンモンサンというバンドからメンバーの女性の方を悪役で採用したり、ヒロインはちょっとサブカル感のある美人さんを呼んでいたり。それぞれいい雰囲気だしております。


前作はダンスがツボ過ぎたのですが、今回は合間のギターソロの部分、場面の妙な緊迫感と合わさってちょっと感動的に演出されているのが個人的にとても好きです。
そう言えば「おなかのなかみ」が発売して少し経ったくらいで、ライブを見たのだけれど、前列のお嬢さんたちがあのゆるいダンスを踊ってて、なんだか見ていて楽しかった。
今回もそうなるのかな?


肝心のキーボードはスペーシーな雰囲気を演出するにピッタリの役回りで、この曲だけじゃなくてこのアルバム全体にも共通するSF感に非常にマッチしててぐー。
アルバム全体で言うとサウンド面で劇的な変化というものはないように思えたが、前作「おなかのなかみ」と比べて、さらにキャッチーさを前面に押し出しているようなサウンド。イントロから耳に残るメロディーが多かったり、おちょくるような可愛げのあるリフやバッキングが散りばめられていたり、そのあたりの芸の細かさは着実に進化している。


そして今回の楽曲の「ビートルジュース」。
どんなに世界観が広がろうと、結局歌っていることは変わっていないような感じ。もちろんいい意味で。

リフレインのように頭に残るサビが、それを表しているかも。

CQ…CQ…お嬢さん 夜空めがけて飛び立つ会いに行く
(ビートルジュース)

ちなみに、前作では…。

タクラマカン!タクラマカン砂漠で僕は
躊躇わず君に水差し出すだろう Here you are!

(タクラマカン砂漠)

砂漠から宇宙へ!って公式サイトに書いてあった。笑



つまるところどんなにスケールが大きくなろうと、ラブソングはラブソングで、ステキなあの子の側にいたいというような、ピュアな少年心が一貫して描かれていて、その変わらなさがとても嬉しかった。
まっすぐな変化球って言葉、矛盾するようでいて、こういう感じなのかも。

そんな少年心はPVのちゃちなセットにも表れていて、全体に漂うチープさが、あれこれ考えないまっすぐな恋愛感に沿うようだった。これで無駄に豪華なセットとかだったら、大人のにおいがしてなんか説得力に欠けてしまうような気がする。


僕たちの地球を守ってくれるはずの地球防衛軍が悪者に見えるのも、よく考えたら不思議。笑
ボスはサングラスだし、地球防衛軍の発射する光線は赤色だし、悪者要素が詰め込まれてしまっている。
冒頭の時点ですでにモルグ星人の目線に立っていたのであった。
地球人でいながらにして、地球人を悪者だと思い、異星人を応援してしまう。価値観を180℃ひっくり返されたそんな状態から、アルバム名「もうひとつの地球」という名前を見ると、なんだか繋がるものもありそう。

いや、ないかも。