もうすっかり先月の話になってしまったけれど、素敵なレコ発企画があって、素敵なレコードに出会った。
お酒の力を借りて、Voの望月さんとお話したときに、この一枚は書かせてください!とか言ってた。
でも一ヶ月ばかり経っても相変わらず聴いてる一枚。お酒の勢いも無くなって、時間は空いてしまったけど、たくさん咀嚼させてもらった。

グッドメロディに乗っかって、青くさく刺さる歌詞。
無邪気だったあの頃を思い出して、ちょっと羨ましくなった。
ステージでそれを演奏する彼らと、無邪気だったあの頃の自分が。


815の本_Blue




先月、渋谷Milkywayで素敵な企画があった。
バンドマンが沢山集まったという会場内は、早い時間帯からすでに大入り。
各出演者のライブも盛り上がっていた。観客のバンドマンたちの身内ノリにも一因があるのかとも思うが、彼らもやっぱり出演者の音楽に惹かれた人たちだったのであろう。その盛り上がりにその他の自分を含むただの観客も楽しんでいて、非常に良いバランスで楽しむことのできた一夜だったと思う。
床にはカラフルな風船が沢山散らばっていて、それを蹴散らしたり、手元でもてあそんだりしながら、ライブを楽しませていただいた。

変装少年というバンドのレコ発企画だった。



変装少年は現在Vo./Gt.望月秀記とGt.内田雄平の二人組。
この編成にサポートでベースとドラムが入っている。

今回、3シーズン連続シングルを発売することを発表し、これが夏盤と称された第一弾。
「815の本/Blue」という両A面シングルに、さらにライブ録音が三曲入った贅沢なつくり。


終戦記念日を題材に、戦争と愛についた歌われた「815の本」
そうか、8月15日はそんな日だった。と思い出すと同時に、実際ライブで聴くまではヘビーな歌だと思っていた。

本を見た「黒い雨」
人がたくさん死んだとか書かれた本


優しいギターの弾き語りから始まる、ショッキングな歌い出し。
でも次の歌詞から、

本を見た そう僕のじいちゃんばあちゃん
全員がこうやって残してくれたあの瞬間あの場所あの愛が全部残ってたんだ


あの出来事もこうして伝わっているということは全て愛が成したことであると歌われていた。
そして合流していたバンドサウンド。その後ひとフレーズだけ拍子が変わるのも感動的。ここまでわずか一分足らず。
惹きこまれるには十分であった。

これは大きな愛情賛歌。
8月15日という題材にあえて触れて、ここまで美しいことを言いのけるのはすごいことだと思う。歪んだり、誇張されたりと伝えるということの難しさや弊害もあるかも知れないが、愛という一言でその日について語るこの歌は究極のろ過のようなものだと思った。まさにラブ&ピースを体現するような楽曲。



もう一曲、夏と秋の中間のような涼しさを感じさせる楽曲、「Blue」
君へ憧れる僕のちょっと甘酸っぱい思い出と、それに伴ってBlueと名づけられたリアルな風景が描写されている。
まさにその風景が夜だけちょっと涼しげな今に近いような気がしている。

それでもって8/15の本と共通するのは本当にグッドメロディばかりの構成力。
楽曲を聴いて、グッドメロディという言葉が頭をよぎっていたけれど、そもそもこれってどういう褒め言葉なんだろうと考えていた。多分、すぐ口ずさめるような心に残るメロディなんじゃないかと浮かんだのはこの「Blue」を聴いて。
まさにちょっと涼しくなってきたあたりの夜と夕暮れの間、河川敷かなんかでこの曲を口ずさんでやりたい。
中二病だ!けど青春っぽければいいんじゃないかな。




最初のコメント部分の裏で「Blue」が流れてます。


メロディのよさがまた顕著に出てるのがボーナストラックのライブ録音。
どれもやはりグッドメロディの楽曲ばかりであるが、「君のビートルズになりたい」が個人的に大好き。ライブ録音ならではのアツさもしっかり滲み出ていて、聴き応え十分。




途中までだけど音が良いので。


でも悲しさを歌にする魔法を僕は知らない
でも幸せを歌にする魔法を僕は知ってる


再び「815の本」からの引用。結局のところこの歌詞が一番彼ららしさを表しているような気がしてならない。
そう言えばレコ発企画のラスト、アンコールで多くのバンドマンをステージに上げて「プラスチックトーキョー」という曲をみんなで歌っていた変装少年。
カラフルな風船がステージとフロアを飛び回っている景色と、フロアも巻き込んだ大合唱は、あれも一つの幸せの象徴であったと信じている。
ラブ&ピースなんて言えば言うほど安っぽくなるけど、あの日はそう言ってみたくなった。

その日初めて「815の本」と「Blue」を聴いて、書かせてくださいなどとお酒の勢いを借りて、メンバーに話してしまっていた。こんな時期になってしまって申し訳ない。けど、思ったより「Blue」の季節のような気がしてきている。
そして、書かせてくださいなどと言ったわりにちゃんと書けたのか自信がない。けど、もらった愛情は詰め込んだつもりだ。
結局このブログはひどく個人的なラブレターなんだなぁと改めて考えさせられたところ。