音楽八分目、自主企画発表しました!
それに伴って今回は出演をお願いした一組、クウチュウ戦のアルバムをレコメンドします!


pgr


自主企画、よろしくお願いいたします。何卒!
詳細はこちらの記事から。


もちろんブログ主導の企画なので、以前ブログに取り上げさせていただいたアーティストの方々をお呼びしたのですが、今回はその中からクウチュウ戦のCDを改めてレコメンド!



2013年1月に発売した「プログレ」という彼らの1stアルバム。
CDの帯にはこう書いてある。

歌心あるSFプログレッシブバーチャルリアリティ神秘ロックバンド、
クウチュウ戦の1stアルバムは掟破りの6曲/56分超え、心して聴け、そして、泣いて、笑え。


これ、何度読んでもほんといいコピー。


プログレという名を堂々と冠したこの一枚は、6曲入りながらフルボリューム。
ファーストにしてベスト!なんて溢れた謳い文句があるけど、まさにそれを言ってやりたい気分。
(ためしに検索してみたらこれでもかと言うほど数々のアルバムが引っかかったので少しげんなり)



そもそも、
「歌心あるSFプログレッシブバーチャルリアリティ神秘ロック」とは。

歌心あるプログレという意味にまず言及するならば、本当にその言葉通り。
どのパートに注視しても、饒舌な演奏で、どの場面でも常に誰かしらが主役を張っている状態がある。
特筆すべきはやはりVo./Gt.の小林リヨの存在。
泣くギター、泣かせるギターという印象を抱く、アツくそれでいて気持ち良いフレージング。
インスト重視で展開していく中、自然と出番の少なくなるボーカルであるが、しっとりとしたビブラートとともに歌い上げる声がこれでもかと言うほど色っぽい。


バーチャルリアリティとは、直訳で「仮想現実」。
このバンドにとっての仮想現実は楽曲を通して、景色を映し出し、聞き手をどこかへ連れていくということだろうか。

ボーカルのことを話題にしたので、一緒に歌詞のことについて。
景色、情景を映し出す言葉がチラリと出てくるケースがクウチュウ戦の歌詞には多い。

1曲目「ニューロマンス」では

大船の観音はあの空の石

という言葉も出てくるし、「意気消沈」

ひぐらしが泣いている


や最後の曲の「雪国」なんてタイトルからまさに。


そして、その景色をひっくり返す、ひとフレーズの重みが強いのだ。
ここで改めて触れたいのは「意気消沈」の歌詞について。


ひぐらしが泣いている

夏の夕日は沈んで

スーサイド仄めかした

君の手紙



一行目で夏の気配をさせておいて、徐々に違った意味合いが。フレーズを重ねるごとに景色が歪むように変わり、不気味さ、不穏さみたいなものが漂ってくる。

この裏切っていく展開の妙、歌詞だけの世界からもプログレというものを感じずにはいられない。
これに演奏のダイナミックな展開と合わさって、どんどん世界が開けていき、そして現在地を錯覚していく。これが彼らなりのバーチャルリアリティではないだろうか。


もちろん各楽器のテクニカルな演奏も聴きどころ。
前回のPVの記事の最後にも乗っけた、ライブ動画をここで。
「白い十代」







なんていい表情をしてるんだ彼らは。
技巧的で難易度の高い楽曲が多いイメージもあったが、音源の再現にとどまらない、ライブならではの熱量と激しくカッコいいライブパフォーマンス。
ベースのグルーブの上に、ギターが泣いて、キーボードが踊って、その三人をドラムが彩る。


「歌心あるSFプログレッシブバーチャルリアリティ神秘ロック」

一つ一つは意味の分かる文字をくっつけて、新しい意味を持たせる。
言葉のプログレとも言えるようなキャッチコピー。

つらつらとプログレという言葉を使って書いた今回の記事であるが、プログレとか難しそうとかジャンルで括った苦手意識を持っている人こそ聴いて欲しい一枚。
変拍子や転調を繰り返す急展開な楽曲に、感情ごと大いに振り回されるのがおすすめ。

泣ける演奏を感じたあと、そのことに笑えてくる。すげーなこいつら、と。