井上涼というアーティスト。彼は音楽家ではないけれど、この音楽はオススメせざるを得ない。

日本中のサラリーマン、OL、学生。
週休二日の全ての人たちに。
週末を待ち望むがゆえの火曜日の絶望に送る、超脱力系PV(?)。





今回は異色な切り口。

井上涼というアーティスト。
アニメ、実写問わずほぼ一人で映像作品を作っており、そのシュールな切り口、独特の脱力感が特徴。
2008年に投稿された「赤ずきんと健康」というアニメが、動画サイトで爆発的な再生数を叩き出し、現在でも他の多くの作品とともに、YouTubeやニコニコ動画で見ることができる。


そんな彼の作品にはほとんど必ず歌がある。
彼自身は音楽家というワケではないのだけれども、この人の作る曲がなんとも魅力的だったので、PVレコメンドの形をとって、一曲ご紹介。2分お付き合いを!







音楽もアニメもこのクオリティで全て一人で手がけているというのだから驚き。

映像に関しては異様とも言える滑らかっぷりで、曲のテンポ感を殺さずに見事な共存を果たしている。
音楽にぴったり沿って展開されるこのシュールな映像から、目くるめく繰り出されるギミックが何度見ても面白い。
異色キャラのヤドカリの妙なダンスと、それを文字通り支える通称黄子の可愛さといったら!
2番のヒツジもいいよね。きっとあなたの好きなツボもどこかにあるはず。


なんとも言えないのんびりとしたような歌声に、気だるさ混じりの正直な歌詞が相性抜群。あるあるの説得力が段違い。
気だるいだけでなく、ぴりっと独特の切り口も持ち合わせている歌詞。


か、か、神様!ウ~
いつもあなたの意図は分かりかねるわ!

一体 2年後 何してるかしら?
パン屋?花屋?それともスピリチュアルな象牙屋?



巧みな言葉選びのセンスが光るが、そもそも言及しておくべきは「YADOKARI」の発想であろう。
働く全ての人、誰もが抱く悩みの解決策はやどかりにあった!笑
2番のAメロ、背景の人類進化の過程、最終形態もやどかり。おそろしや。

そういえば生物は状況に適していくようにして進化していった歴史があるが、言い換えるならば、その環境で楽に暮らせるように進化してきたとも言える。
陸地に対応できるように呼吸法が変わったり、楽に何かをできるように道具を使い出したり。

「楽をするとダメになる。」とはよく言われるが、これは努力を美と考える文化から生まれたような言葉であると共に、小さな島国がコツコツと発展してきた歴史を尊重しているかのような言葉である。
世界で一番働いているといっても過言ではないこの国で、毎日働くことを強いられているような環境の中、日本国民はどのように進化していくのか。
そしてダメなまま進化していったらやどかりになってしまうのではないか。比喩的な意味で。

労働者の3割はサービス残業を経験しているという、世界的に見ればある種過酷とも言えるような労働社会で、この曲が生まれたというのはとても皮肉。


そりゃお金はほしいけど できればすぐ帰って家で寝ていたい


共感をすればするほど切なくなるこの曲に、自分はあっさりと洗脳されてしまった。
2分聴いたあなたは、どんな風に聴こえた?




先日、井上涼さんの個展「マチルダ先輩」へお邪魔してきた。
立体物に映像を映して表現する、プロジェクションマッピングという技術を使った、マチルダ先輩というキャラクターのセリフ。

「ぜんぶましになーれ」

「YADOKARI」がどんな風に聴こえたか人それぞれだろうけど、2分前と後で、少しは何かましになったんじゃないかな。


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赤ずきんちゃんのリクエストで書いてもらいました。
サインありがとうございました!井上涼さま。